滋賀県高等学校総合文化祭に参加しました!
2016年 12月 04日
遅くなりましたが、滋賀県高等学校総合文化祭美術・工芸部門への参加報告です。
本校からは1年生3人、2年生3人が、50号サイズの作品を計6点出品しました。
10月27日の最終日には、全体交流会と作品批評・講演会がありました。
次年度の全国総文祭宮城大会への選出作品の審査があり、本校1年生Tさんの『三毒』という作品も選ばれました。(Tさんは生徒の投票による『S賞』も受賞しました)。『三毒』はキャンバスにサインペンで描いた作品です。
二年生にとっては最後、一年生には初めての大作を出した展覧会になりました。班員の感想と作品を掲載します。次は、3月の膳所高校単独の展覧会へ向けて頑張ります!
■私は今回、人のいる静物画を描きました。前回の高文祭の絵では人がメインでしたが今回の絵では静物がメインなので、人が目立ちすぎないよう気をつけて描きました。肌の色の明るさや鮮やかさでどうしても目立ってしまうことに悩まされましたが、最後にはなんとか色を落ち着けることができました。
高文祭当日、他校の2人の先生に批評をしていただきました。
形の似ている石膏像と地球儀が画面の中で同じくらいの高さになってしまっていることや、地球儀と石膏像と大きなビンの位置関係がわかりづらいことを指摘されました。位置関係のわかりづらさは、描いているときはあまり感じていなかったのですが、改めて絵を見てみたとき、手前のものをもっと描き込むとより遠近感が出せたのではないかと思いました。
また、構図が挑戦的で人の位置がちょうどいいとも言っていただけました。今回の絵で構図は一番こだわったことの1つなのでそこを見てもらえて良かったです。構図を決めるために何度も何度も静物や人の位置、目線の高さや静物との距離などを変えてスケッチをしていました。
私にとっては今回が最後の高文祭でしたが、新たな発見や学びがたくさんありました。
美術班員としては、もう数えられるほどしか作品を制作することはできませんが、今回の高文祭の経験を最後の作品制作に生かしたいです。
[2年H]
■もう来年はないんだと思うと寂しく感じますが、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。やはり、高文祭にたくさんの美術部員が集まる良さは鑑賞会で作者さんと直に話したり、ほかの様々な人の意見を聞けたりすることにあると思います。鑑賞会では班長をしました。久しぶりで少し緊張していましたが、みんなが積極的に、おもしろい話をしてくれたので、とても楽しかったです。私は立体を作っていないので、立体作品のお話は特に新鮮に感
じました。
私は鳥が好きで、今年は鳥を描きました。羽の形がおかしくなったり、上手く模様や形がかき分けられなかったりと苦労したことも多かったですが、この高文祭に出品して多くの人に意見を貰えたことはやはり、貴重な経験でした。2年生での大きな作品作りは終わってしましましたが、この場で得られた感覚や考えはいつまでも私の中に残るものだと思います。まずは3月の展覧会に向けて、繋いでいきたいです。本当に楽しい高文祭でした。
[2年M]
■私は港で人が歩いている絵を描きました。かき進めていくうちに、最初は港と船だけの絵だったのですが、途中で人を入れました。去年、人を描いたのですが、顔が大きくて、子どものように見えてしまうという批評を受けたので、人を描くときに比に気をつけましたが、最後まで先生におかしいと言われていた肩の位置というのがよくわかりませんでした。今回の批評で、手前にある手をもっとかき込んだ方が良いということを教わりました。また、雰囲気が好きと言ってくれる人もいて、嬉しかったです。作者への手紙のお返しの手紙を送れたらいいなあと思いました。
希望者交流会では、深め合う鑑賞会で私の作品を皆で鑑賞しました。作者であり、サポーターの役もやるというのは、少し不安なところもありましたが、ナビゲーターの方がとても上手で、良い感じに深められたと思います。私が描く上で持っていた思いを超える、見る側のおもしろい考えをたくさん聞けて、良い経験ができました。見る側からどのように見えているのか、作者として気になっていることを質問すると、皆反応してくれたので良かったです。
高文祭は出会いの場だと思います。作品を通じて多くの人と関われます。このような経験は普通にできるものではないし、自分に大きな影響を及ぼすものだと考えるので、高文祭で得たものを大切にして、これから生きていきたいです。
[2年Y]
■私がこの大会で最も重要だと感じたのは、自分のものか他人のものかに関わらず、作品に対する自分の意思をしっかりと持つことです。
自分の作品の中に、見る人に伝えたいメッセージを込めようと思えば、例えうまく制作が進まなくても、自分が目指す作品の形は決まるはずだと思います。
他人の作品に対しては、その作品を見た時の第一印象、作品を見て読み解いたメッセージを自分のものとしてしっかりと自分の心に刻むことが大切だと思います。そうしなければ、他人と意見の交流をしたり、作者の説明を受けた時、その言葉が影響して、曖昧なままの自分の意思が掻き消されてしまうからです。作者の伝えたかったメッセージが分かればそれで良い、他人の意見に納得できたらそれで良いという訳ではなく、自分の意思を持ち、なおかつ他人の意見も尊重することが、様々な作品に対し多くの視点から解釈することに繋がると思います。また、自分の意思をしっかりと持つことは、自分の作品を作る際も、メッセージを見る人に伝わり易くする為のヒントにもなりうると思います。
今日の交流会で感じたのは、複数の人で鑑賞会を行う重要性です。レクチャーで伊達先生がおっしゃっていたように、人間が10人いれば、10通りの見方があります。1つ1つではただの感想ですが、交流することで個人の解釈の幅が広がり、他の作品を1人で鑑賞したときでも、様々な視点から見ることができるのではないかと私は思います。そしてその想像力の広がりは、自分が新しく作品を作った時に、鑑賞者に伝えたい意思をより表現する助けとなると思います。
[1年T]
■今回、油絵を描くのは2回目、F50の大きな作品を描くのは初めての状態で、作品作成に挑みました。大きな画面を描くのは難しく、何度も行き詰まりましたが、先輩方や先生からアドバイスをいただいているうちに、油絵の楽しさを感じる事ができました。
高文祭で、多くの作品が展示されている中に自分の作品があるのをみると、まだまだ未熟だなと思う反面、今まで描いてきた事に対する達成感を感じました。
[1年N]
■初めての高文祭で、たくさんの高校のそれぞれの持つ雰囲気、作品の力強さを感じることが出来ました。
交流会で、私は「鑑賞」の大切さを知りました。
これまで私は、「絵が上手い」=「技術的に正確である」と思っていました。しかし、上手さとは技術だけではないと考えさせられました。今持つ感情を思いを見る人に気づいてもらえるように描き出す。このような力も「絵のうまさ」を構成してるのだ、と私は考えました。また、見る人も本気で見なければ、気付けるものも気付けません。だから、見る人の「鑑賞」が大切だと、思いました。
交流会やメッセージで好評価を頂いて、認められたようでとても嬉しかったです。
[1年M]